カード決済をほんの少し楽にするNFC Payについて解説!

NFC Pay アイキャッチMoney

NFC Payって何?

NFC Payとはカード決済の1つの手段

クレジットカードやデビットカードで支払うときに主に2つの方法があるのを理解していますか?
すごく簡単に言うと、スライドするタイプ差し込むタイプです。
NFC Payというのはタッチするタイプです。3つ目の決済方法と考えればわかりやすいです。

磁気ストライプ

クレジットカードの上部の黒くなっている部分に磁気ストライプがあります。
カードをスライドしてこの磁気を読み込むのが磁気ストライプを用いた方法です。
磁気が弱まったり、スキミングされる危険性があるため現在ではICカードへと移行が進んでいます。

ICチップ (EMV)

EMV (Euro MasterCard VISA protocol)
EMVというのはクレジットカードの規格の名前です。

ここ最近のクレジットカードにはICチップがあり、このICを読み込むことで決済を行います。
磁気ストライプよりも改ざんや偽造することが難しいため、現在の主流の方式となっています。

NFC Pay (EMV Contact less)

上記のICチップを読み込むという作業を非接触化したものがEMV Contactlessです。

NFC Payというのは先述したEMV (ICチップ)を用いた決済をコンタクトレス、つまり非接触で行うことをできるようにした規格です。

各国際ブランドの非接触決済の名称
  • VISA:VISAのタッチ決済
  • MasterCard:MasterCard Contactless
  • JCB:JCB Contactless
  • American Express:American Express Contactless
カード決済3種類

実はiPhoneでも使える

NFC Payは実はApple Payでも使えることを知っていますか?
日本でのApple PayはSuica、QUICPay、IDの3つだと思われがちですが、NFC Payも使うことができます。

Apple PayでNFC Payが使える条件

Apple Payにクレジットカードが登録されていれば特に設定も不要で使うことができますが、すべてのカードで使うことができるわけではありません。

下の画像はiPhoneのWalletアプリに登録されているクレジットカードです。

楽天カードはQUICPayとして使うことができるのでQUICPayのアイコンがあります。
よくよく見てみるとQUICPayの他にJCBのアイコンがありますよね?
このアイコンがあるとJCB Contactlessとして使うことができます。

一方、IDとして登録される三井住友VISAカードにはVISAのブランドロゴがありません。
つまり、VISA のタッチ決済として使うことはできません。

下の画像はメルペイの画面です。
MasterCardのブランドロゴがありますが、現時点ではMasterCard Contactlessには対応していません。

メルペイの公式サイトにも使えないという記述があります。
しかし、「現在」とあるので今後使えるようになる可能性はあると思います。

iD/Apple Payご利用の注意点
メルペイ電子マネーの設定が完了している必要があります。
※iD対応機種はこちら
※一部の店舗(飲料自動販売機・ガソリンスタンドなど)では、ご利用できない場合があります。
※Mastercardコンタクトレスでのお支払いには現在対応しておりません。
Mastercardコンタクトレスについてはこちら

https://www.mercari.com/jp/help_center/article/561/

iPhoneでNFC Payが使えるかどうかは国際ブランドのロゴである程度判断できるが、すべての場合に当てはまるわけではない

NFC Payの使い方

NFC Payの使える店

日本国内でNFC Payが使える店はまだまだ少ないです。

大手コンビニ3社で対応しているのはローソンだけです。
飲食店ではすき家やマクドナルドなどが対応しています。

他にはTSUTAYAや関西国際空港などがあります。

クレジット&デビットカードでのタッチ決済ご利用方法 | Visa
ワンタッチでお支払い。Visaのタッチ決済が使えるシーンはどんどん拡がっています。スーパーマーケット、コンビにでの毎日のお買い物にも簡単・便利にお使いいただけます。

NFC Payが使えるカード

NFC Payが使えるカードは徐々に増えています。
有名どころで使えるカードをピックアップしました。

VISAは多くのカードで対応しています。
しかし、VISAのタッチ決済は日本のApple Payで使うことはできません。

JCBで使えるカードは非常に少ないですが、Apple Payに登録するとほとんどのカードがJCB Contactlessとして使うことができます。

見分け方

カードにWi-Fiを横にしたようなマークがあればNFCでの決済に対応しています。

私の持っているカードでは以下の通りでした。

ミライノデビット(住信SBIネット銀行)と楽天銀行カードはNFC Payに対応していました。

私の持っている三井住友デビュープラスカードはマークがないので対応していません。
しかし、2019年の3月以降に発行された三井住友カードにはマークが有るため使うことができます。

楽天カードにはNFC対応のマークはありません。
非接触決済としては楽天Edyを推していきたいのだろうと思います。
(Apple PayではJCB Contactlessとして使えました)

NFC対応のカード一覧(一部)

  • VISA
    • ANA カード
    • JALカード
    • dカード
    • タッチ決済対応 ジャックスカード
    • 三井住友VISAカード
    • ライフカード
    • ...etc
  • MasterCard
    • IKSPIARI オリコ Mastercardカード
    • ジャックスカード Mastercard PayPass
    • Skywalker Card Mastercard
    • Colette Mareオリコ Mastercardカード
    • アプティ ペイパス
  • JCB
    • ジャックスカード JCBコンタクトレス
  • American Express
    • アメリカン・エキスプレス・カード
  • VISA
    • あおぞらキャッシュカード・プラス
    • SMBCデビットカード
    • ジャパンネット銀行VISAデビット
    • mijica (ゆうちょ銀行)
    • ミライノデビット (住信SBIネット銀行)
    • 三菱UFJデビットカード
    • 楽天銀行VISAデビットカード
    • りそなデビットカード
    • ...etc
  • MasterCard
    • ミライノデビット (住信SBIネット銀行)
    • トマトMasterCardデビット(トマト銀行)
  • VISA
    • 海外プリペイドカードGAICA
    • MoneyT Global
  • MasterCard
    • JAL Global WALLET

店舗でのNFC Payの支払い方法

NFC Payを使う場合は以下のように言ってください。
(ローソンやマクドナルドの場合)

・クレジットカードで!
・カード払いで!
・VISAで!
・MasterCardで!
...etc

・VISAのタッチ決済で!
・MasterCard Contactlessで!
etc...

NFC Payで!

マクドナルドやローソン以外(決済端末によって)は「NFCで!」という場合もあります。

マクドナルドやローソンでは店員がクレジットカード払いを選択した場合、客側で磁気ストライプか、ICチップか非接触かを選ぶことができます。
選ぶと言ってもカード決済の機器にスライドすれば磁気、差し込めばICチップ、タッチすればNFC Payでの決済となります。


NFC Payの知名度は0に近いので正式名称で言ってもおそらく理解してくれません。
定員が疑問を持たずにクレジットカード払いを選択してもらえるように言うべきでしょう。

iPhoneのApple Payで利用する場合もクレジットカード払いをすることを伝えてください。
iPhoneを準備しながら言うとQUICPayなどと勘違いされやすいです。

実際に使ってみた

ローソンとすき家

実際にローソンとすき家で使ってみました。
どちらも「クレジットカード払いで!」と店員さんに伝えた後、デビットカードをタッチしました。
特に問題なく決済は完了しましたが、すき家では店員さんに「そうじゃなくて差し込んでください!」と言われてしまいました。
決済が終わってレシートが出た後に「それでいいんですね、失礼いたしました」と謝罪されました。
店員さんの対応に特に文句はありませんが、もう少し広まって欲しいと感じました。

NFC Payのメリット

決済が早く確実

磁気ストライプのカードをスライドする場合や、ICカードを差し込むときは稀に読み込みができないことがありましたが、タッチ決済では物理的な接触がないので読み込みでエラーが発生することが殆どありません。

また、スライドや差し込んで抜く作業よりタッチのほうが素早く終わります。

iPhoneで利用した場合、QUICPayやIDと比べて接触させておく時間が短いです。
QUICPayでは1秒から2秒くらいタッチする必要がありますが、NFC Payでは一瞬タッチするだけで決済音が鳴り、決済が終わりました。

NFC Payのデメリット

店員が知らない

一番感じたデメリットは店員の認知度が限りなく0に近いことです。
デビットカードでタッチ決済を何回かしましたが、「クレジットカードで!」と言ってタッチした瞬間くらいに高確率で「差し込んでください」と注意されます。
注意され終わる頃に決済は完了していますが、なんとも気まずい時間が流れます・・・

使える店が少なすぎる、使えるか分かりにくい

日本ではNFC type FであるFelicaが普及しています。
そのため、海外で主流のNFC type A/BであるNFC Payは日本ではほとんど使えません。

また、使えるかどうかの掲示がクレジットカードの国際ブランド + タッチマークなので非常に分かりにくいです。
QUICPayやIDなどはそのロゴがあれば確実に使えますが、NFC Payでは国際ブランドのロゴと非接触決済対応のマークがあるかどうかで判断するのでよくよく見ないとわかりません。

ただ、現状ではほとんどの店で使えないので予め使える店を調べるほうが早いかもしれません。

最後に

今回紹介したNFC Payはあくまでカード決済手段の一つです。
楽天Payなどのようにポイントが2重取りできるわけではありません。

しかし、存在を知っていればいつものカード決済をほんの少し楽にすることができます。
また、東京オリンピック開催による外国人向けの決済方法として今後普及が考えられます。

今後の動向を見守りましょう!

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